休日に列車に乗って旅行に行きたい時はないですか?
旅行は、目的地に着いてからが本番!
とよく言われていて、鉄道はあくまでも「移動手段」に過ぎないと思っている方が多いかもしれません。
しかし
- 「旅先へ移動しながら楽しめる列車」
または
- 「列車その物が観光地」
それが「のってたのしい列車」です。
今回は「のってたのしい列車」にフォーカスを当てて、各列車の魅力や乗り方を深堀りしていきます。
1.のってたのしい列車とは
「のってたのしい列車」とはJR東日本が運行する「観光列車」です。
主に土休日に運行され、各自治体と連携をしながら、その地域ごとの魅力を発信する看板列車でもあります。
「のってたのしい列車」に乗れば、旅行先の観光をしたも同然。
「列車自体が観光地」だと考えます。
2024年現在運行中の「のってたのしい列車」は「13種類」
- 北は、東北地方
- 南は、関東地方
まで様々なエリアで出会うことが出来ます。
2.のってたのしい列車の種類
ここからは「のってたのしい列車」が
- どんな名前で
- どこを走っていて
- 何が魅力なのか
を凝縮してご紹介します。
北東北エリア
①「リゾートしらかみ」
まず初めにご紹介するのは「リゾートしらかみ」
「のってたのしい列車」の元祖とも言えるこの列車は、
秋田県の秋田駅から途中「五能線」を経由して青森県の青森駅までを結ぶ列車です。
この「リゾートしらかみ」の魅力は何と言っても、
- 「列車から眺められる日本海の雄大さ」
です。
秋田駅ー青森駅を五能線経由で5時間の長旅とはなりますが一度は乗ってみる価値のある列車です。
②「ひなび」
「ひなび」は2023年12月に運行を開始した「のってたのしい列車」です。
主な運行区間は
- 運行本数の一番多い釜石線を中心とした「盛岡~釜石」の「ひなび 釜石」
- 大湊線を中心とした「八戸~大湊」間の「ひなび 下北」
- 山田線を運行する「盛岡~宮古」間の「ひなび 宮古」
です。
日によって運行する区間が変わりますので、乗車を検討する際はどの区間を走るか確認しましょう。
2両編成での運行で、
- 1号車がグリーン車
- 2号車が普通車指定席
となっています。
グリーン車は4人掛けのボックス席と2人掛けのボックス席、1人掛けのボックス席があります。
座席配置は後述する「SATONO」と同じになっています。
③「POKEMON with YOU トレイン」
2012年デビューの「POKEMON with YOU トレイン」は
岩手県と宮城県を結ぶ気仙沼線「一ノ関~気仙沼」で運行しています。
※稀に「山田線」や「釜石線」への出張運転を行うこともあります。
2017年には運行開始5周年を記念して現在の黄色を主体とした塗装に変更されています。
2両編成の運行で、
- 1号車がコミュニケーション車両(指定席)
- 2号車がプレイルーム車両
となっています。
2号車のプレイルーム車両は「寝そべりピカチュウ」が居たり、ピカチュウデザインの模擬運転台があり運転士の体験ができる特徴があります。
家族で楽しい「POKEMON with YOU トレイン」に乗ってみてはいかがでしょう
④「TOHOKU EMOTION」
「列車全体がレストラン空間」をコンセプトに運行している「TOHOKU EMOTION」
八戸線の「八戸~久慈」間を運行しており、旅行商品として発売をしている他の列車とは違う特殊な列車となっています。
3両編成での運転で、
- 1号車が「コンパートメント個室車両」
- 2号車が「ライブキッチンスペース車両」
- 3号車が「オープンダイニング車両」
となっています。
食事をしながら太平洋の大海原を楽しみつつ目的駅まで向かう旅はいかがでしょうか
南東北エリア
⑤「SATONO」
「SATONO」は、2024年4月に登場した最も新しい「のってたのしい列車」です。
主に福島県の磐越西線「郡山駅ー喜多方駅」を結んでおり、食や景色の魅力を乗る人に伝えてる列車です。
「SATONO」について詳しい内容はこちらから
新潟エリア
⑥「海里」
新潟県と山形県を結ぶ羽越本線を走る「海里」
笹川流れを通るこの区間では、日本海を楽しみながら新潟と山形の食べ物を楽しめる「のってたのしい列車」となっています。
羽越本線内途中の「桑川駅」では長時間停車があり、駅前の海岸から「笹川流れ」を楽しむことが出来ます。
さらに駅併設の「道の駅笹川流れ」で地元の名産品や「海里」
乗車時限定のソフトクリームが楽しめます。
「海里」の詳しい内容はこちらから
⑦「SLばんえつ物語」
SL運行距離最長の「SLばんえつ物語」は、磐越西線の「新津〜会津若松」間を結びます。
新津駅から約3時間30分をかけて走る「SLばんえつ物語」は、途中「津川駅」にて給水作業を行うための長時間停車があります。
ここでSLを撮影したり、地元阿賀町の方による地元名産品の販売があるなど楽しい時間を過ごせます。
車内も展望席や物販カウンター等々様々な設備がありますので、あっという間の3時間30分の旅になります。
「SLばんえつ物語」の詳しい内容についてはこちらから
⑧「越乃Shu*kura」
新潟県を走る「越乃Shu*kura」は主に
北陸新幹線接続駅の「上越妙高」から「十日町」を信越本線経由で運行している「のってたのしい列車」です。
この区間以外にも
上越妙高を起点として信越本線「新潟駅」まで向かう便や上越線を経由して「越後湯沢駅」まで向かう便も日によっては設定されています。
「越乃Shu*kura」の特徴は何といっても
- 新潟県の「日本酒」を利き酒できる
というポイントです。
2号車のイベントスペースにはサービスカウンターがあり、ここで「利き酒セット」を購入することができます。
1号車は旅行商品として発売されている席ですが、3号車のリクライニングシートは「えきねっと」を始めとした全国のみどりの窓口でも購入することができる列車です。
長野エリア
⑨「おいこっと」
飯山線を走る「おいこっと」は、長野県の長野駅から新潟県の十日町駅まで1往復運行しています。
2両編成の運行で、4人掛けのボックス席と2人掛けのボックス席があります。
「おいこっと」の特徴の一つが
- 車内放送が「まんが日本昔ばなし」などでナレーションをされている沿線の木島平村出身の「常田富士男さん」。
声を聴けば、聞いたことあるなと感じると思います。
そして、「おいこっと」は途中の飯山駅で長時間停車があり、この時間を利用して駅構内にて「おいこっと まるしぇ」を開催。
沿線の郷土食や地元の名産品を買い物できるチャンスです。
⑩「リゾートビューふるさと」
長野県内を走る「リゾートビューふるさと」は
長野県の長野駅を起点として
- 善光寺平を一望できる「姨捨駅」
- 松本城がある「松本駅」
を経由して大糸線「南小谷駅」までを結ぶ「のってたのしい列車」です。
ただ乗るだけでなく、土休日を中心とした長野→南小谷行きでは地元の皆様による「車内イベント」が行われているようです。
また、南小谷行きの列車では途中の
- 「姨捨駅」で約15分
- 「穂高駅」で約30分
- 「信濃大町駅」で10分
の停車時間が設けられており、列車をおりて観光ができるようになっています。
⑩-1「ナイトビュー姨捨」
「リゾートビューふるさと」の派生形の「のってたのしい列車」なのが「ナイトビュー姨捨」です。
長野行きの「リゾートビューふるさと」の折り返しで、「姨捨駅」から見える善光寺平の夜景を見に行くのがこの列車の目的です。
所要時間は約30分ほどと乗車時間は短いですが
- 「姨捨駅」での地元の方による観光案内
- 駅舎での地元の名産品販売や「味噌汁」・「甘酒」の提供
と乗車時間が短いながら長野の皆様の暖かさを感じられる「のってたのしい列車」になっています。
「ナイトビュー姨捨」の詳しい内容はこちらから
⑪「HIGH RAIL1375」
「HIGH RAIL1375」は山梨県と長野県を結ぶ小海線の観光列車として2017年にデビューしました。
コンセプトは、「天空にいちばん近い列車」
その名の通り、JRで最も標高の高い1375mの地点列車が通過する「のってたのしい列車」になっています。
1.5往復の運転があり、夜に運行される「HIGH RAIL 星空」は途中の「野辺山駅」で「星空案内人」による「天体観測会」が行われます。
「HIGH RAIL1375」の詳しい内容についてはこちらから
関東エリア
⑫「SLぐんま」
首都圏から気軽にアクセスできる「群馬県」
そんな「群馬県」ではSL(蒸気機関車)が運行されています。
運行区間は日によって異なりますが、
- 高崎~(上越線)~水上
- 高崎~(信越本線)~横川
です。
群馬県のSLの特徴として
- 牽引する蒸気機関車が2種類
- 乗車できる客車も2種類
存在するということです。
- SLは「D51 498」と「C61 20」
- 客車は「旧型客車」と「12系客車」
が運用に就いており、運行される日によって組み合わせが異なります。
何回行っても違う種類のSL、客車に会うことができますので行く度に楽しむことができるはずです。
首都圏からも近い高崎からSLに乗って、新たな旅の楽しみを見つけてみてはいかがでしょうか
⑬「B.B.BASE」
最後にご紹介するのは千葉県を縦横無尽に走る「B.B.BASE」です。
この「のってたのしい列車」の特徴は「自転車を折り畳まずに積むことができること」です。
専用のサイクルラックが車内に搭載されているので、気軽に自転車の持ち運びをすることができます。
6両編成の運行なので座席定員にも余裕があり、さらに座席も4人掛けのボックス席と充電用コンセントも完備。
設備の充実した「のってたのしい列車」になっています。
運行区間も総武本線「両国駅」を起点として
- 内房線「和田浦駅」(上りは館山始発)
- 外房線「安房鴨川駅」
- 成田線経由で「佐原駅」「銚子駅」
- 成田線・鹿島線経由で「鹿島神宮駅」
と千葉県内様々なエリアへ行くことができます。
自転車と共に千葉県を巡ってみてはいかがでしょうか
3.のってたのしい列車に乗るには?
「のってたのしい列車」に乗車するには、
乗車券の他に「指定席券」もしくは「グリーン券」が必要になります。
(「TOHOKU EMOTION」は旅行商品のみのためを除く)
「指定席券」・「グリーン券」は
- 「全国のみどりの窓口」
もしくは - JR東日本のインターネット予約サービス「えきねっと」
で購入することができます。
購入は圧倒的に「えきねっと」がおすすめです。
会員登録の必要はありますが、「みどりの窓口」の行列に並ぶことなく、シートマップを見ながら座席を指定することができます。
また支払いもクレジットカード以外にもコンビニ決済や駅で受け取りの際に支払いこともできます。
えきねっとに関する記事も投稿していますので合わせてご覧ください。
4.まとめ
今回は「のってたのしい列車」の総集編でした。
2024年現在13種類の「のってたのしい列車」が東日本各地で運行しており、地域の魅力や文化を発信しています。
「列車自体が観光地だ」と言わんばかりの魅力たっぷりの列車たちに会いに行く旅行もいい体験になると思います。
ぜひ、きっぷを取って各地を走る「のってたのしい列車」に会いに行ってみてください。