かつて磐越西線「郡山〜喜多方」を結んでいた「フルーティアふくしま」という「のってたのしい列車」が走っていました。
しかし車両の老朽化により、2023年12月24日に惜しまれつつも運行が終了。
「フルーティアふくしま」の後継車として、2024年4月6日にデビューした「あいづSATONO」について特集していきます。
1.「あいづSATONO」とは
「あいづSATONO」は、2024年4月6日にデビューした最も新しい「のってたのしい列車」です。
主に福島県の郡山駅~会津若松駅を土日祝を中心に1日1往復運転しています。
もともと「リゾートあすなろ」という東北地方で活躍していた「のってたのしい列車」の車両を改造して、「SATONO」が誕生しました。
2.「あいづSATONO」の概要
ここからは、「あいづSATONO」の大まかな概要を見ていきます。
運転日
土休日
運行区間
郡山~(磐越西線)~喜多方
運行距離
81.2km
運賃
乗車券:1520円
普通車指定席:820円
グリーン車指定席:2000円
運転時刻と停車駅・所要時間
下り(郡山発 喜多方行き) |
上り(喜多方発 郡山行き) |
郡山 10:05 | 喜多方 15:32 |
磐梯熱海 10:39/10:42 | 会津若松 15:53/15:58 |
猪苗代 11:07/11:08 | 猪苗代 16:30/16:31 |
会津若松 11:40/11:45 | 磐梯熱海 17:02/17:03 |
喜多方 12:01 | 郡山 17:16 |
所要時間:1時間56分 | 所要時間:1時間44分 |
東京からの接続列車(郡山発 喜多方行)
東京から「あいづSATONO」に乗車する場合は、東北新幹線で郡山まで向かうのがベストでしょう。
東京 8:07発 東北新幹線 やまびこ127号 仙台行
↓
郡山 9:31着
東京からの接続列車(喜多方発 郡山行)
喜多方発の郡山行きをあえて東京から乗ることはないと思いますので、「あいづSATONO(郡山行き)」を利用したモデルコースを記載します。
①SLばんえつ物語k×あいづSATONO
まず初めにおすすめのモデルコースは「SLばんえつ物語」と組み合わせて乗車する方法です。
「SLばんえつ物語」は新潟県の新津駅と会津若松駅を結ぶ観光列車です。
「SKばんえつ物語」の詳しい内容はこちらから
「のってたのしい列車」を2つ乗り継げる豪華なコースとなっています。
東京 上越新幹線 とき303号 新潟行
↓
新潟 9:37発 信越線 新津行
↓
新津 9:58着 10:03発 磐越西線 快速SLばんえつ物語 会津若松行
↓
喜多方 13:08着 15:32発/会津若松 13:36着 15:58発
↓ 磐越西線 快速あいづSATONO 郡山行
郡山 17:16着
②AIZUマウントエクスプレス×あいづSATONO
東武鉄道経由でも会津若松方面に向かうことができます。
南会津地方を経由をしますので、東北新幹線では見られない風景を楽しむことができます。
また鬼怒川温泉からは、快速AIZUマウントエクスプレスに乗車するのですが、追加料金なしで利用できるので費用を抑えたい方にもおすすめのモデルコースになっています。
浅草 7:30発 東武特急リバティきぬ105号 鬼怒川温泉行き
↓
鬼怒川温泉 9:35着 9:37発 快速AIZUマウントエクスプレス1号 喜多方行
↓
会津若松 12:06着 15:58発/喜多方 12:23着 15:32発
↓ 磐越西線 快速あいづSATONO 郡山行
郡山 17:16着
3.「あいづSATONO」の車内の様子
今回、「あいづSATONO」のグリーン車に乗車をする機会がありましたので、各号車の特徴を写真を交えながら解説していきます。
1号車:グリーン車
「SATONO」のグリーン車は、
- 1人用座席→3席
- 2人用ボックス席→5区画10席
- 4人用ボックス席→3区画12席
合計で定員25席になっています。
青を基調とした仕切りの高い座席になっており、落ち着きとプライベート空間が保たれている印象を受けました。
また「SATONO」オリジナルの特製アロマを車内で楽しむことができ、癒しの空間が提供されていると感じました。
最前部には、前面展望できるスペースがあり沿線の景色を運転士になった気分で楽しむことができます。
そして車両の後ろには大型荷物スペースもあり、旅行のスーツケースや大きな荷物も安心して持ち込むことができます。
2号車:普通車指定席
2号車は普通車指定席となっており、座席定員は34人
座席は白がベースになっている柄でより車内が明るいように感じられます。
車椅子専用席も完備しており、バリアフリー対応しています。
シートピッチも1,200mmで配置されており、代表的な東北新幹線E5系のシートピッチが1,040mmなので160mmも広いことがわかります。
車端部乗務員室前には大きなフリースペースもあり、景色を楽しんだり交流の場としても活用できます。
4.「あいづSATONO」のきっぷの取り方
「あいづSATONO」は全国のみどりの窓口もしくは「えきねっと」で取ることができます。
発売開始は、運転日の1か月前の10時からです。
グリーン車・普通車共に座席数が少なく繫忙期や3連休の時期は満席になることが多いです。
特にグリーン車は定員が25人と少なく何人で利用するのかで座席の種類が変わってきますので利用したい場合は、あらかじめ行程を組んで予約することをおすすめします。
対して普通車指定席は、リクライニングシートが2+2列の配置に並んでいますので、2人利用や4人利用であれば行程を柔軟に組むことができます。
5.合わせて利用したい「お得なきっぷ」
週末パス
週末パスで「あいづSATONO」の「グリーン車」を利用できます。
土休日を中心に利用ができるこのきっぷは、特急券・グリーン券を購入することで、新幹線・特急列車に乗車することができます。
またJR東日本の指定区間以外にも、
「しなの鉄道」「えちごトキめき鉄道」「北越急行」「伊豆急行」「長野電鉄」など様々な地方私鉄に乗車することも可能です。
週末パスの詳しい内容はこちらから
青春18きっぷ
青春18きっぷは、春夏冬の長期休暇時に発売されるお得なきっぷです。
JR全線の普通列車・快速列車が5日分(5回分)乗り放題になるきっぷです。
価格は5日分で「12050円」。1日「2410円」でJR全線が乗り放題になります。
青春18きっぷでの欠点は「グリーン車指定席」を利用できないこと。
「あいづSATONO」のグリーン車は指定席のため、
「青春18きっぷではあいづSATONOのグリーン車は利用できません」
(※「あいづSATONO」の普通車指定席は利用可能)
6.まとめ
今回は、フルーティアふくしまの後継車両である「あいづSATONO」について解説していきました。
2024年4月デビューと新しい「のってたのしい列車」ですが磐越西線の魅力を発信してくれることでしょう。
ぜひ皆さんも「あいづSATONO」に乗って磐越西線の魅力を発見しに行きましょう。