広島県広島市のJR瀬野駅に隣接している「みどり口駅」。
よくみるとゴンドラのようなものが動いています。
ここの山陽本線瀬野駅に隣接している「みどり口駅」こそが今回ご紹介する「スカイレールサービス」
です。
どのような経緯で出来たのか
運賃や運行本数、スカイレールサービスまでのアクセス方法
実際に乗ってきた感想
をご紹介していきます。
1.スカイレールサービスとは
「スカイレールサービス」、正式名を「広島短距離交通瀬野線」と言います。
開業は、1998年8月。今年で開業26年を迎える路線です。
輸送目的は、JR瀬野駅北部に位置するニュータウン「スカイレールタウンみどり坂」とJR瀬野駅を結ぶために建設されました。
見た目は「ロープウェイ」に見えますが、「懸垂式モノレール」と「ロープウェイ」を足したような交通システムであり、駅と駅間の走行でシステムが変わる特殊なシステムを採用しています。
2.どこを走っている路線？
スカイレールサービスは、広島県のJR瀬野駅に隣接している「みどり口駅」から「みどり中央駅」までの1.3kmを結ぶ新交通システムです。
運行区間
「みどり口」（広島県広島市安芸区）〜「みどり中央」（広島県広島市安芸区）
総延長1.3km
運行本数
日中時間帯は毎時4本（15分間隔で運転）
朝・夕ラッシュ時間帯は、2分〜8分間隔で運転。
朝・夕ラッシュは、特に混雑しているようで臨時便を出して対応しているようです。
運賃
大人170円、小児90円
全国交通系ICカードは使える？
使えません。
※ICOCAに搭載されている定期券のみ利用可能
スカイレールサービスへのアクセス方法
広島駅方面から
広島駅からであれば、
JR山陽本線の三原方面に向かう「白市行き」「糸崎行き」等の東へ向かう列車に乗車します。
「スカイレールサービス」の玄関駅は「みどり口駅」
となっており、「JR瀬野駅」に隣接をしています。
「JR瀬野駅」までは約20分で到着することができます。
岡山駅方面から
岡山方面から来られる方で
新幹線利用の場合は、
「広島駅」から山陽本線利用が早く着きます。
続いて在来線のみ利用の場合は、
山陽本線を下り、「福山駅」や「糸崎駅」等で乗り換えをして瀬野駅を目指す方法が最速になります。
岡山駅からの所要時間は瀬野駅まで約2時間40分ほどです。
3.廃止が決まっている「スカイレールサービス」
2024年の春に、「スカイレールサービス」は廃止することが決まっています。
スカイレールにかかる維持費を含めた採算性が取れない赤字が原因での廃止です。
今後の流れ
今後、スカイレールサービスが無くなることによって、「スカイレールタウンみどり坂」への交通アクセスが極端に不便になってしまいます。
そのようなことが無いように、「EVバス」の導入をして、2024年3月末より運行を開始する予定です。
途中停留所は「16箇所」を予定しており、スカイレールの3駅から大幅に増加することで利便性が向上していく模様です。
4.実際に乗ってみた感想
廃止前の2024年1月に「スカイレール」に乗ってきましたので、その時の様子を少しお伝え出来ればと思います。
利用区間:みどり口〜みどり中央（往復）
JR瀬野駅とデッキで接続されている「みどり口駅」
ここが「スカイレールサービス」の起点駅です。
券売機は2台稼働しており、乗車券は「現金」のみで購入可能でした。
改札は2台あり、購入した乗車券のQRコードを改札の読取部にかざすと改札が開くタイプのものでした。
車両は1両で、ロープウェイのゴンドラと同じようなタイプです。
座席は4人がけが2つあり、最大8名が着席することが出来ます。
みどり口を発車すると急勾配かあり、最大勾配は「263パーミル」あるそうです。（ケーブルカー以外の鉄道路線としては日本一の急勾配）
唯一の途中駅の「みどり中街」に停車し、終点の「みどり中央」へ
「みどり口」〜「みどり中央」までの所要時間は「5分」でした。
みどり中央駅には「スカイレールタウンみどり坂」の案内板があり、ニュータウンの概要がここでわかります。
「みどり中央」からは折り返しの車両に乗車して「みどり口」へ。
下り坂をゆっくり降りていくのを見るとかなり急勾配な場所にニュータウンがあることを感じました。
5.まとめ
今回は、中々全国でも珍しい「スカイレールサービス」についてご紹介しました。
2024年の春に廃止が決まっており、乗る機会を日に日に少なくなってきています。
片道運賃170円と手軽に乗れる、かなり標高が上がるので空中散歩をした気分にもなれる乗り物です。
瀬野駅までのアクセスは簡単ではないですが、是非皆様にも一度は乗っていただきたい公共交通機関です。
