2024年春のダイヤ改正にて「北陸新幹線」の「金沢〜敦賀間」の延伸開業に伴い、京阪神エリアから北陸エリアへのアクセスが大幅に変更となりました。
- 大阪〜金沢・和倉温泉間を運行していた「特急サンダーバード」は、「北陸新幹線」が乗り入れる「敦賀駅」までの運行に縮小
- 名古屋・米原〜金沢間を運行していた「特急しらさぎ」も、同様に「北陸新幹線」が乗り入れる「敦賀駅」までの運行に縮小
となりました。
この運行形態の変更により、「運賃」や「料金」面でも変化が見られ、全体的に「値上げ」されてしまいました。
そのため、今後「京阪神エリア」⇔「北陸エリア」への移動に関して、「値上げ前」とほぼ変わらない価格で移動できるようにするためには「お得なきっぷ」の活用が必須となります。
今回は、「北陸新幹線延伸開業」によって登場した「新しいお得なきっぷ」である「乗継きっぷ」をご紹介していきます。
1.「乗継きっぷ」とは
「乗継きっぷ」とは、JR東海の新幹線を予約するインターネット予約サイト「スマートEX」「EX予約」で新幹線のチケットを購入した方のみ購入できる「お得なきっぷ」です。
東海道・山陽・九州新幹線が予約出来るサイト「EXサービス」についてはこちらから
「乗継きっぷ」の主な特徴として
- 「スマートEX」「EX予約」で「米原発着」の商品を購入した場合のみ
- 事前にJR西日本予約サイト「WESTER」の会員になる必要がある
- ほぼどの区間でも比較すると安くなっているのにも関わらず「当日購入が可能」
が挙げられます。
2.「乗継きっぷ」の概要
次に「乗継きっぷ」どのような条件で発売されているかを確認します。
発売条件
- 「EXサービス」を利用して「米原発着の商品」を購入していること
- 事前にJR西日本インターネット予約サービス「WESTER」の会員になっていること
発売期間
- 2024年2月16日〜通年
利用期間
- 2024年3月16日〜通年
発売区間
・米原〜北陸新幹線富山までの各駅
・北陸新幹線富山〜敦賀までの各駅〜米原
利用できる列車と設備
- 北陸本線「特急しらさぎ」:指定席
- 北陸新幹線:指定席
設定区分
- おとな
- こども
有効期間
- 全ての区間で「1日間」
主な区間の料金
米原〜敦賀
- おとな:500円
- こども:250円
米原〜福井
- おとな:2160円
- こども:1080円
米原〜金沢
- おとな:4640円
- こども:2320円
米原〜富山
- おとな:5530円
- こども:2760円
3.「乗継きっぷ」の購入方法
「乗継きっぷ」の購入条件
まず、「乗継きっぷ」の購入条件を見ていきましょう。
「スマートEX」「EX予約」の会員になっており、
- 「スマートEX」にて東海道・山陽新幹線の商品を購入した方
- 「EX予約」にて東海道・山陽新幹線の商品を購入した方
- 購入した商品が「米原発着」であること
- JR西日本のインターネット予約サイト「WESTER」の会員になっていること
のうち①or②+③+④を達成していることで購入することが出来ます。
次に購入に関して、準備しておくものを見ていきます。
- 購入に必要なクレジットカード
(e5489利用時は、「コンビニ決済」と「駅での支払い」も出来ます。※支払い期限にご注意ください。)
購入手順(スマートフォンで購入する場合)
- アプリ「EXアプリ」を起動する。
- 予約する新幹線を選び、決済を行う。
- 米原発着で予約した新幹線の詳細をタップ
- 予約した新幹線の内容を下の方までスクロールして行くとある「EX旅先予約」をタップ
- 利用日付、人数等を確認し、エリアを「東海」に変更する
- 「東海」エリアにすると「米原乗継きっぷ」の表示が出てくるので、これをタップ
- タップすると「e5489」のサイトに飛ぶので、WESTER会員でログインを行う。
- 利用日と利用区間、人数を正確に選択する。
あとは、支払い方法等を選択し購入手続きを行う。
ここまでは、ご自身のスマートフォンやパソコン等で操作する内容となります。
次に「駅での受け取り方法」についてです。
インターネットで購入した「お得なきっぷ」を「駅で受け取る」
(クレジットカードで事前決済が済んでいる場合)
受け取りに必要なもの
- 予約時に使用した「クレジットカード」
- メール等に送られてくる「5桁の予約番号」
- e5489に登録した「下4桁の電話番号」
駅での受け取り方法
- JR西日本管内の「みどりの券売機」「みどりの券売機プラス」へ行く
(JR東日本やJR東海に設置の「指定席券売機」での受け取りは不可) - 「予約したきっぷの受け取り」を選択
- 予約時に使用した「クレジットカード」を券売機へ挿入
- 券売機に予約情報が出てくるので「利用開始日」「人数」等を十分確認してから「発券」を行う。
- 発券完了
上記のような内容で発券まで行います。
4.「乗継きっぷ」を活用した価格の比較
今回は以下のような条件での比較になります。
- 当日利用
(事前購入できる早割のお得なきっぷを除く) - 自由席が利用できる場合は「自由席」を利用
- 敦賀駅での「特急列車」と「北陸新幹線」の乗り継ぎする場合の割安な特急料金を適応
(この場合、北陸新幹線の「自由席」と「指定席」は同額になります。) - 指定席特急券は「通常期」を適応
大阪発着
「乗継きっぷ」利用 | 通常のきっぷ | 差額 | |
大阪〜敦賀 | 5180円 | 4700円 | +480円 |
大阪〜福井 | 6840円 | 7290円 | -450円 |
大阪〜金沢 | 9320円 | 9410円 | -90円 |
大阪〜富山 | 10210円 | 10290円 | -80円 |
京都発着
「乗継きっぷ」利用 | 通常のきっぷ | 差額 | |
京都〜敦賀 | 2660円 | 3420円 | -760円 |
京都〜福井 | 4320円 | 5930円 | -1610円 |
京都〜金沢 | 6800円 | 7720円 | -920円 |
京都〜富山 | 7690円 | 8820円 | -1130円 |
名古屋発着
「乗継きっぷ」利用 | 通常のきっぷ | 差額 | |
名古屋〜敦賀 | 3600円 | 5360円 | -1760円 |
名古屋〜福井 | 5260円 | 7730円 | -2470円 |
名古屋〜金沢 | 7740円 | 9850円 | -2110円 |
名古屋〜富山 | 8630円 | 11040円 | -2410円 |
上記のような結果になりました。
結論としては、「大阪〜敦賀間」の利用以外では、通常のきっぷよりも安い結果になりました。
この表からもわかるように、当日利用でも「乗継きっぷ」の割引率が高く、かなりお得なきっぷと言えます。
前日もしくは、それよりも前に日程が決まっている場合には「WEB早特」シリーズを活用することでさらに安く、お得に行ける可能性が高まります。
当日や、急な出張等での利用機会の際のために頭の片隅に入れておくといいかもしれません。
5.まとめ
今回は「EXサービス」を利用すると購入できる「乗継きっぷ」についてご紹介していきました。
「三都物語周遊乗車券」に続き、「EXサービス」を利用すると購入できる「お得なきっぷ」が登場しました。
北陸新幹線敦賀延伸開業に伴い、「乗車券」「特急券」の価格変更があり、実質的な値上げがある中で、北陸に行く際に「当日でも」安く行けるのはとても有り難い商品です。
特に「京都発着」にすることによって、より割安感を感じることができると思います。
「乗継きっぷ」を活用して「関西から」「名古屋から」お得に北陸へ出かけましょう。