皆さんは四国に旅行に行ったことはあるでしょうか？
四国には魅力がたくさんありますがその中でも、
「観光列車」
というジャンルに特化してご紹介します。
JR四国では
- 「伊予灘ものがたり」
- 「四国まんなか千年ものがたり」
- 「志国土佐 時代の夜明けものがたり」
というものがたり列車が走っています。
今回はJR四国が運行する観光列車の一つである
「伊予灘ものがたり」
をご紹介します。
1.伊予灘ものがたりとは
伊予灘ものがたりは、2014年7月にデビューし、JR四国内初の本格的な観光列車として登場しました。
当初は臨時普通列車として運行をしておりましたが、2022年4月より「2代目伊予灘ものがたり」として臨時特急列車として走り始めました。
予讃線随一の絶景駅である「下灘駅」を立ち寄り駅とし、車内でのおもてなしや沿線住民の皆様からのお見送りといった心温まる観光列車となっています。
車内も1人から座れるカウンター席、2人で利用しやすいテーブル席、2人以上で利用できる「フィオーレスイート」という1両丸ごと占有できる個室席も用意されており様々なニーズに対応しています。
ゆっくり四国の海沿いの景色を楽しみたい方や｢下灘駅｣を堪能したい方にはうってつけの観光列車になっています。
また車内では食事の提供やお土産品の販売も行なっており、列車旅を楽しむことが出来ます。
食事に関しては、季節により具材や種類が変わり、四季を楽しみながら乗車することが可能です。
食事は4日前までの事前予約が必要となります。
また、予約なしでも食べられる軽食類も提供されておりますので、直前予約の方でも食べられるものはあるので安心して利用してください。
2.運行区間・運賃・予約方法
運行区間
愛媛県松山市の「松山駅」から予讃線随一の絶景区間を通る「愛ある伊予灘線」の愛称の付く予讃線の旧線を経由し、「伊予大洲駅」または「八幡浜駅」までを運行区間としています。
土日祝日を中心に、1日2往復運転されており
- 午前便は「松山〜伊予大洲間」
- 午後便は「松山〜伊予大洲〜八幡浜間」
を結んでいます。
午前便・午後便の各列車において、海が見える絶景駅の「下灘駅」で約10分間運転停車を行い、駅に降りてホームを散策することが可能になっています。
午前便（松山発 伊予大洲行）
伊予灘ものがたり（大洲編）
| 停車駅（運転停車駅） | 発着時刻 | 備考 |
| 松山 | 8:28発 | |
| （下灘） | 約10分間の運転停車 | |
| 伊予大洲 | 10:28着 |
午前便（伊予大洲発 松山行）
伊予灘ものがたり（双海編）
| 停車駅（運転停車駅） | 発着時刻 | 備考 |
| 伊予大洲 | 10:57発 | |
| （下灘） | 約10分間の運転停車 | |
| 松山 | 13:03着 |
午後便（松山発 八幡浜行）
伊予灘ものがたり（八幡浜編）
| 停車駅（運転停車駅） | 発着時刻 | 備考 |
| 松山 | 13:38発 | |
| （下灘） | 約10分間の運転停車 | |
| 伊予大洲 | 15:13着 | |
| 八幡浜 | 15:56着 |
午後便（八幡浜発 松山行）
伊予灘ものがたり（道後編）
| 停車駅（運転停車駅） | 発着時刻 | 備考 |
| 八幡浜 | 16:27発 | |
| 伊予大洲 | 16:49発 | |
| （下灘） | 約10分間の運転停車 | |
| 松山 | 18:30着 |
運賃
| 乗車券 | 特急券/グリーン券 | 合計 | |
| 松山〜伊予大洲(片道料金) | 1080円 | 2900円 | 3980円 |
| 松山〜八幡浜(片道料金) | 1430円 | 2900円 | 4330円 |
購入方法
特急券・グリーン券の購入方法
｢伊予灘ものがたり｣は、全車グリーン車指定席です。
乗車の際には、乗車券の他に｢特急券・グリーン券｣が必要になります。
購入は、最寄りの｢みどりの窓口｣で出来ます。
また｢JR四国ツアー｣という旅行会社の旅行商品として取り扱われてるものもあります。
- 初めて乗るから旅行会社におまかせしたい
- 食事の予約もまとめてしたい
- JR四国内のフリーきっぷとまとめて購入したい
といった旅行をあまりした事ない方、旅行初心者の方にはおすすめ出来る利用だと思います。
旅行の行程の柔軟さを重視する方には｢みどりの窓口｣での購入をおすすめします。
時期によっては、発売日と同時に行かないと満席売り切れとなってしまう場合もありますので、その点は注意が必要です。
また、四国県外や関西地域以外の｢みどりの窓口｣で購入する場合、列車名を言っても聞き慣れない、珍しい列車のため、紙やスマホにメモをして窓口で見せながらやり取りをするとスムーズに行くと思います。
主な食事の予約方法
- ｢JR四国ツアー｣にてツアー商品として購入
乗車日の1か月前から10日前まで - ｢JR四国内のみどりの窓口｣にて購入
乗車日の1か月前から4日前まで - ｢tabiwa by WESTER｣内で購入
乗車日の1か月前から4日前まで
3.この列車の見どころ
「車窓からの景色」
なんと言っても、「伊予灘ものがたり」の最大の特徴は伊予灘沿いを走り、瀬戸内海の景色を食事をしながら楽しむことが出来ます。
特急列車とは違い、ゆっくり走る観光特急列車なので伊予灘の景色も存分に楽しめます。
特に「向井原〜伊予長浜」までの区間は、伊予灘が楽しめるハイライト区間になっています。
乗る際は是非注目してみてください。
「下灘駅」
ハイライト区間である「向井原〜伊予長浜」の間にあるのが「下灘駅」です。
青春18きっぷのポスター駅に選出されてから人気が高まった駅です。
松山市内からも車で1時間程でアクセスできますが、来るから列車乗って行きたいところ。
「伊予灘ものがたり」であれば、約10分の停車時間ではありますが、「下灘駅」に降り立ち、散策や記念撮影をすることができます。
「地元の皆様からのお見送り」
伊予灘ものがたりの個人的に1番感動したことが
「地元の皆様からのお見送り」
です。
この「お見送り」あるからこそ「伊予灘ものがたり」という列車があるんだなと感じる場面でもあります。
無数の場所から地元に住んでいる方々が手を振って見送ってくれます。
家の前から手を振ってくれたり、並走する国道にあるコンビニから手を振ってくれたり…
本当に様々な場所からのお見送りがあり、地元の温かさを感じる場面です。
実は、地元の皆様が有志でやってくださっているそうで…
本当におもてなしの心だったり、地元の皆様の温かさに感動します。
乗ってよかった、また乗りに行きたいと心から思えるそんな四国の観光列車です。
4.おすすめの座席・きっぷ確保難易度
｢おすすめの座席｣
1人で利用するなら
1人で利用するなら1号車・2号車にあるカウンター席がおすすめです。
カウンター席だからと言っても、狭いと感じることはなく、それぞれの席にゆとりがあります。
また食事ができる列車でもありますので、テーブルの大きいという印象です。
2人で利用するなら
2人で利用するなら
｢2人掛け用のテーブル席｣が良いなと感じます。
伊予灘ものがたりの中でも10区画あり、比較的取りやすいのはここかなと感じます。
山側に席がありますが、海側の席よりも1段高く作られているので、景色の心配も要りません。
また、カウンター席でもカップルシートというものが2号車に3区画あり、1個の椅子で2名利用できる席もあります。
カウンターは海側を向いているので、間近で伊予灘の絶景を楽しむことができます。3区画のみと席数が少ないので争奪戦になることもあります。
3人以上で利用するなら
3人以上で利用するなら、1号車にある4人掛けのテーブル席をオススメしたいところですが、ここでは3号車の「フィオーレスイート」の個室がおすすめします。
3号車は、「フィオーレスイート」のために2代目伊予灘ものがたりで導入された新しい座席の種類です。
この個室の特徴は、なんと言っても「1両丸々貸し切った個室」というのが特徴です。
どこかが通路になっていることもなく、右の窓も左の窓も個室の人が占有できる個室になっています。
発売ももちろん1個室のみなので争奪戦となること間違いなしです。
2名から利用できて最大8名まで一緒に利用することができます。
カップルや2名での旅行、さらには家族揃ってや8名までの団体旅行などでも利用できますね。
入手難易度はかなり高いと思いますが、確保できればとても良い思い出にも残ることでしょう。
｢きっぷ確保難易度｣
★★★★☆
（3号車のフィオーレスイートは★★★★★）
この列車の｢きっぷの確保難易度｣は、5段階中の4と勝手に評価させて頂きました。
「えきねっと」「e5489」等のインターネットできっぷを買うという時代が主流になりつつあると思いますが、そのようなインターネット予約サイトでは「伊予灘ものがたり」の取り扱いがありません。
必ず「みどりの窓口」や「旅行会社」を通して切符の購入が必要となります。
その意味でも気軽に購入することが出来ないという壁も存在します。
さらに3連休、ゴールデンウィークなどの大型連休は、きっぷの確保が難しいと思います。
また金曜日からの3日間の運転日が多いのですが、金曜日でも満席の事が多い印象です。
私も実際にきっぷを確保する際にも、乗りたい日の列車がずっと満席で泣く泣く諦めたこともありました。
頻繁にキャンセルが出ることも少ないので、絶対に乗りたい方は粘り強く空席を調べてみることをオススメします。
｢伊予灘ものがたり 空席｣とネットで調べるとJR四国公式で出している空席情報を確認することが出来ますので合わせてご確認ください。
5.実際に乗った感想
「地元の皆様の温かさを感じる伊予灘ものがたり」
先程の見どころでも触れましたが、
この列車は、地元の皆様があっての
「伊予灘ものがたり」だと感じます。
景色の良い沿線をただゆっくり走るだけではなく、
地元の方々から手を振ってもらえることにより
- 出迎えてくれる
- 歓迎してくれている
ことをより一層強く感じます。
「また乗りに行きたいと思える観光列車」
地元の皆様からの歓迎だけでなく、四国愛媛の絶景である「伊予灘」も出迎えてくれていることを忘れてはなりません。
また伊予灘ものがたりでの食事も季節によって変化し、時期によって様々なものを楽しむことができます。
いつ乗っても違う顔の楽しめる「伊予灘ものがたり」
地元の温かさを乗せた観光列車です。
是非皆様を一度は乗車してみてはいかがでしょうか。
