新幹線・特急列車

【衝撃】2024年3月15日でJR乗継割引廃止

2023年9月22日、「JR北海道」「JR東日本」「JR東海」「JR西日本」がプレスリリースにて、特急と新幹線を乗り継ぐ際に適応される「乗継割引廃止」を発表しました。

「JR北海道」「JR東日本」「JR西日本」は2024年春で廃止と記載がありましたが、「JR東海」が2024年3月16日分より廃止との記載がありましたので、

JR各社足並みを揃える傾向にあるので、2024年3月15日を持って「乗継割引廃止」となる見込みです。

1.乗継割引とは

乗継割引とは、JRの特急列車と新幹線を乗り継ぐ際に各列車に特急料金がかかってしまうものを軽減しよう、利用者の負担を軽くするとても有り難い制度でした。

主な制度の内容

・特急列車から新幹線に当日又はに乗り換える際に特急列車の特急料金を半額にする
・新幹線から特急列車に当日に乗り換える際に特急列車の特急料金を半額にする

というのが主な制度の内容でした。
これは、「繁忙期」「閑散期」関係なく、ゴールデンウィークやお盆、年末年始にも使えた制度です。

現在は、対象駅の数を減らしながらも乗継割引の制度は生き続けていました。

2.乗継割引対象駅

ここからはどこの駅が乗継割引対象駅と対象特急列車を新幹線の路線ごとに見ていきましょう。

※()は特急列車の運行区間

北海道新幹線・東北新幹線

・新函館北斗→特急北斗(函館〜札幌)
・新青森→特急つがる(青森〜秋田)

上越新幹線

・新潟
→特急いなほ(新潟〜酒田〜秋田)
→特急しらゆき(新潟〜上越妙高)
・長岡
→特急しらゆき(新潟〜上越妙高)

北陸新幹線

・長野→特急しなの(名古屋〜長野)
・上越妙高→特急しらゆき(新潟〜上越妙高)
・金沢
→特急サンダーバード(大阪〜金沢(一部和倉温泉))
→特急しらさぎ(名古屋〜金沢)
→特急能登かがり火(金沢〜和倉温泉)

東海道・山陽新幹線

・静岡→特急ふじかわ(静岡〜甲府)
・豊橋→特急伊那路(豊橋〜飯田)
・名古屋
→特急しなの(名古屋〜長野)
→特急ひだ(名古屋〜高山〜富山)
→特急南紀(名古屋〜紀伊勝浦)
→特急しらさぎ(名古屋〜金沢)
・米原
→特急しらさぎ(名古屋〜金沢)
→特急ひだ(大阪〜岐阜〜高山)※1日1往復のみ
・京都
(東海道線系統)
→特急サンダーバード(大阪〜金沢)
→特急はるか(関西空港〜京都)
※1日1便のみ「野洲行」
→特急スーパーはくと(京都〜倉吉)
→特急くろしお(京都〜白浜)※1日1便のみ
→特急びわこエクスプレス(大阪〜米原)※平日2往復のみ
→特急ひだ(大阪〜岐阜〜高山)※1日1往復のみ
(山陰本線系統)
→特急きのさき(京都〜城崎温泉)
→特急はしだて(京都〜天橋立)
→特急まいづる(京都〜東舞鶴)

・新大阪
→特急サンダーバード(大阪〜金沢)
→特急はるか(関西空港〜京都)
※1日1便のみ「野洲行」
→特急スーパーはくと(京都〜倉吉)
→特急くろしお(新大阪〜新宮)
→特急びわこエクスプレス(大阪〜米原)※平日2往復のみ
→特急ひだ(大阪〜岐阜〜高山)※1日1往復のみ
→特急こうのとり(新大阪〜城崎温泉)

姫路
→特急スーパーはくと(京都〜倉吉)

以上が乗継割引の対象駅と主な特急列車になります。

3.乗継割引廃止のワケと廃止後どうするか

本来の役割を終えた「乗継割引」

乗継割引の制度は、国鉄時代の1965年からあります。
制度が開始された理由は、「新幹線の利用促進」です。

制度が始まった直後は東海道新幹線が東京〜新大阪間が開通したばかりでした。
それまでの高速列車は主に在来線特急が担っていました。

例えば、1965年当時東京〜九州へ向かう場合「山陽新幹線」はまだ未開通状態。
1度新大阪で在来線特急に乗り換えて九州方面へ向かう必要がありました。
これでは、新幹線の料金と特急の料金が二重に発生してしまい、これまで東京〜九州方面の特急料金が通しでは無くなってしまいました。

これを軽減するために、利用者の負担を減らすために救済措置として「乗継割引」という制度が作られました。

時代を追うごとに新幹線網が発達

乗継割引制度が開始されてから、約50年。
2023年現在では北は北海道、南は鹿児島まで新幹線網が発達し、乗り継ぐ特急の種類も数を減らしつつあります。

「乗継割引」という制度は、40年以上同じ制度のため、古い制度がそのまま使われており時代にそぐわない一面もありました。

2024年春に、北陸新幹線敦賀延伸開業することを機にJR各社で「乗継割引」の制度廃止に踏み切ったと考えられます。

乗継割引廃止後のこれから

乗継割引は2024年3月15日を持って廃止されます。
代替の制度はありません。
しかし、JR各社のチケットレスサービスや早割きっぷといった商品が、乗継割引の代替となると思われます。

JR北海道、JR東日本ではインターネット予約サービス「えきねっと」を活用した「トクだ値シリーズ」「在来線特急チケットレスサービス」等が後継商品になります。

JR東海では、「スマートEX」、「EX予約」を活用した新たなサービスを展開すると発表しています。

JR西日本では、「えきねっと」と同等の「e5489」で在来線特急のチケットレスサービスや新幹線の割引商品を販売しています。

このようにJR各社、時代に合わせた「チケットレス化」や独自の割引サービスを行うことで乗継割引と遜色ないサービスを展開しています。
今後のJR各社の特急列車に関係する割引商品が登場することを期待しましょう。

4.各鉄道会社のお得な利用方法

先程の章でもご紹介しましたが、改めてJR各社の「お得な利用方法」をまとめてみましょう。

JR北海道

→「えきねっと」にて、北海道新幹線、在来線特急の「トクだ値」販売あり。

JR東日本

→「えきねっと」にて、各方面の新幹線、特急列車の「トクだ値」の設定あり

在来線特急に関しては「チケットレスサービス」を拡充。
JR東日本が発行するクレジットカードで決済を行えば、最大10%〜12%の還元を受けられます。
(JR北海道のトクだ値も対象)

「株主優待」
→片道の乗車券と経路内の新幹線・特急の1列車が4割引になります。

JR東海

「株主優待」
→片道の乗車券と経路内の新幹線・特急の1列車が「優待券1枚で1割引」、「優待券2枚で2割引」
※優待券の同時利用は2枚まで

JR西日本

→「e5489」にて在来線特急のチケットレス商品の販売、サイコロきっぷなど各社にはないオリジナル商品を展開。

「株主優待」
→片道の乗車券と経路内の新幹線・特急の4列車までが5割引になります。

JR九州

→「JR九州列車予約サービス」にて、「九州ネットきっぷ」等の早割きっぷを用意、JR九州内の特急列車、九州新幹線、西九州新幹線がお得に利用できます。

このように、乗継割引が無くなっても様々な方法でお得に新幹線・特急に乗車することができます。
現在は、ネット予約が主流になっています。
会員登録を1回済ませてしまえば、お得がずっと続きます。これをきっかけに是非JR各社のネット予約サービスを利用してみてください。

鉄道トラベラー
ゼロ
ご覧いただきありがとうございます! 2022年12月JR全線完乗達成。 これまでの鉄道旅の経験をもとに、真の日本の魅力を伝えていくことをモットーにブログサイトを開設! 旅の経験を活かし、列車の乗り方、お得なきっぷの解説、実際の鉄道旅の様子などを日々更新中!