皆さんは北海道へ旅行した際、どのように道内を移動していますか?
- 車を借りて自由に移動して観光する
- 電車で移動する
- 高速バスで移動する
様々な方法があると思います。
中には「車の免許をもっていないから必然的に公共交通機関での移動しかない」と行った方もいらっしゃると思います。
そうなった場合、心配になるのが「交通費」
「北海道はでっかいどう」と言われるくらい大きくとても1日や2日では道内を周りきることは出来ませんし、交通費も高くついてしまいます。
そんな「高くなる交通費」を助けてくれるのが、「ANAきた北海道フリーパス」です。
ANA利用者限定とはなってしまいますが、札幌近郊+旭川、稚内方面の道北エリアのJR線が乗り放題になるきっぷがあります。
今回はとてもお得に北海道を巡れる「ANAきた北海道フリーパス」をご紹介します。
1.ANAきた北海道フリーパスとは
ANAきた北海道フリーパスとは、「JR北海道」と「ANA」がコラボした「お得なきっぷ」です。
札幌近郊区間+旭川・富良野・名寄・稚内エリアのJR北海道の路線が乗り放題になります。
「AIRDO」や「Peach」といった航空会社とのコラボきっぷは発売をされていましたが、ANAとJR北海道がコラボしたきっぷも登場となりました。
では、ANAきた北海道フリーパスの詳しい内容を次の章からご紹介します。
2.ANAきた北海道フリーパスの概要
利用可能期間
2023年度下半期の発売期間は以下のとおりです。
2023年10月1日〜2024年4月3日
※2024年4月1日まで発売されます。
有効期間
有効期間は「3日間」です。
発売箇所
発売箇所は、「新千歳空港駅の指定席券売機・話せる指定席券売機」のみ
新千歳空港駅の「みどりの窓口」、他の駅の指定席券売機・話せる指定席券売機では発売されていません。
フリーエリア
(公式サイトより引用)
フリーエリアは上記です。
フリーエリア内の特急列車にも乗車することができます。
座席の種類によって利用制限がありますので詳しくは「フリーエリア内の特急列車の利用方法」をご覧ください。
発売額
発売金額は、「大人16200円」「こども8600円」です。
※大人でも25歳以下の方に朗報
→25歳以下であれば、「ANAきた北海道フリーパス」を「おとな13600円」で購入することができます。
購入方法
- 身分証明書を持って、新千歳空港駅の「話せる指定席券売機」へ行く
- 「話せる指定席券売機」の画面右下の「呼び出し」を押して、オペレーターへ繋ぐ
- 「25歳以下でANAきた北海道フリーパスを購入したい」旨をオペレーターへ伝え、身分証明書を提示する
- 25歳以下が確認できると購入ができるので、あとはオペレーターの指示に従い購入を進める
購入特典
「ANAきた北海道フリーパス」は鉄道が乗り放題になるだけでなく、様々な特典も用意されています。
①ANA FESTAでのお買い物券1000円分
まずは、「ANA FESTA」で利用できる1000円分のお買い物券です。
対象の空港は、
- 新千歳空港
- 旭川空港
- 稚内空港
の3箇所です。
利用時には、「ANA便」の搭乗を証明できるものが必要になります。
有効期限はお買い物券に記載されている日付より7日間です。
②旭川空港利用者限定のバス割引券
「ANAきた北海道フリーパス」を利用した方には「旭川→旭川空港」までのバスがお得に乗車できる割引券もあります。
利用できるバス会社は
- 旭川電気軌道
- ふらのバス
の2社です。
割引券は事前に「ANAきた北海道フリーパス」の公式ページより、割引券のPDFを印刷する必要があります。
利用される方は、忘れずに事前準備をしておきましょう。
③稚内空港利用者限定のバス割引券
「ANAきた北海道フリーパス」を利用した方には「稚内・南稚内→稚内空港」までのバスがお得に乗車できる割引券もあります。
利用できるバス会社は「宗谷バス」です。
割引券は事前に「ANAきた北海道フリーパス」の公式ページより、割引券のPDFを印刷する必要があります。
利用される方は、忘れずに事前準備をしておきましょう。
3.おすすめのモデルルート
- 新千歳空港→札幌→旭川→稚内(往復)
- 稚内空港→稚内→旭川→札幌→新千歳空港
- 札幌・小樽+旭川
- 旭川+富良野→札幌+小樽(往復)
4.購入方法・特急の利用方法
購入方法
購入可能箇所は、【新千歳空港の指定席券売機・話せる指定席券売機のみ!】
※他の駅の指定席券売機での購入、みどりの窓口での購入は不可
フリーエリア内の特急列車の利用方法
自由席
→フリーエリア内での特急列車自由席に関しては回数に制限はありません。
乗車して、車掌さんからの車内改札で「ANAきた北海道フリーパス」を提示すれ問題ありません。
指定席
→フリーエリア内の特急列車指定席に関しては4回まで追加料金なしで利用が可能です。
指定席を利用したい場合は、事前に「JR北海道の駅の指定席券売機・話せる指定席券売機・みどりの窓口」で指定席を取得する必要があります。
※4回を越える場合の指定席利用
→4回を越える場合の指定席利用に関しては、指定席券売機等で別途「指定席特急券」を購入すれば、「ANAきた北海道フリーパス」と併用することができます。
グリーン車
→フリーエリア内の特急列車のグリーン車利用については、「指定席特急券とグリーン券」を別途購入することで「ANAきた北海道フリーパス」と併用することができます。
5.実際に利用してみての感想
利用日
- 2023年11月19日〜11月21日(3日間)
利用区間
- 1日目
新千歳空港→札幌→旭川→稚内 - 2日目
稚内→旭川→札幌 - 3日目
札幌→旭川→札幌→新千歳空港
合計:35820円分利用(定価より22220円お得)
特急列車の指定席を利用した区間
①札幌→旭川→稚内
札幌→旭川:特急ライラック15号
札幌駅を12時に出発する列車だったことと、1時間30分ほどの乗車時間だったので、指定席を取得しました。
日曜日で、他のお得なきっぷも発売されている区間の為、自由席は混雑しており、指定席も窓側はほぼ埋まっているような状態でした。
新千歳空港駅で、「ANAきた北海道フリーパス」を購入後すぐに指定席を取得しました。
旭川→稚内:特急サロベツ1号
1日の定期特急列車が2往復のみの「旭川〜稚内間」、東京からの飛行機の時間、夕方の到着の条件で合致したのが「特急サロベツ1号」でした。
特急ライラック15号との接続もよく、旭川駅10分乗り換えで利用できます。
特急サロベツ1号は、1号車に乗車。
車内は4人ほどで途中の1名が名寄で下車されました。
終点の1つ手前「南稚内」で2名下車されて、最終的には私1人が終点の「稚内」まで乗車。
旭川を13時35分に出発、稚内到着は17時25分で乗車時間は「3時間50分」でした。
北海道の日の入りが早く、稚内到着時には日は既に暮れていました。
札幌→旭川→稚内方面利用時の特例
札幌から旭川を経由して稚内方面へ向かう場合で、
- 札幌〜旭川間の特急ライラック・カムイ
- 旭川〜稚内間の特急サロベツ
を改札を出ないで乗り継ぐ場合は、「1列車」として扱います。
指定席券売機等で札幌→稚内間の特急列車の指定席を取得する場合は、「札幌〜旭川」「旭川〜稚内」と別々で検索するのではなく、「札幌〜稚内」と検索して指定席の取得をすると1列車として扱われてます。
※もちろん、「稚内→札幌」利用時でも同じような取り扱いになります。
②稚内→旭川→札幌
稚内→旭川:特急サロベツ4号/旭川→札幌:特急ライラック36号
2日目は「宗谷岬」を観光した後、稚内13:01発の「特急サロベツ4号」に乗車しました。
この「特急サロベツ4号」は、主に平日の「火曜日〜木曜日」は【運休】になります。
(※祝日の場合は運転)
たまたま利用日が月曜日だったこともあり、乗車することが出来ました。
途中の駅で乗り降りがあったものの、ほぼ全ての乗客は終点の旭川まで乗車をしていました。
旭川到着が16:49で、17:00丁度の特急ライラック36号に乗り換えをして札幌は18:25に到着をしました。
特急サロベツ4号の乗り換え駅の「旭川」では
- 17:00発→札幌方面の特急ライラック36号
- 17:07発→網走方面の特急大雪3号(※運転日注意)
に乗り継ぐ事が出来ます。
③旭川→札幌→南千歳
札幌→旭川:特急ライラック11号
3日目の最終日は、再度旭川に向かうべく「特急ライラック11号」に乗車。
今回は自由席に乗車しました。10時という丁度良い時間に出発することもあり、窓側の席は満席という状態でした。
途中の駅で乗り降りがあったものの、ほとんどの乗客が終点の旭川まで乗車。
需要の高さを感じました。
旭川→札幌:特急ライラック24号/札幌→南千歳:特急北斗16号
帰りは旭川から乗り換えを駆使して、新千歳空港へ向かいました。
札幌駅での乗り継ぎ時間も13分ほどと慌ただしいです。
今回は、空港に行く快速エアポート号では無く、「特急北斗号」を南千歳まで利用しました。
これは少し裏技的な使い方だと思ってます。
理由は、「快速エアポートは混雑しており、快適さに劣る」と考えています。
もちろん、快速エアポートの「Uシート」を使えば解決しますが、「せっかくのフリーパスで特急列車が使えるのであれば、特急を使おう」という考えです。
しかし不向きな方もいると思うので使い分けが重要だと思います。
-
- スーツケースなど大きい重い荷物を持っている方
→快速エアポートの「Uシート」を利用
- スーツケースなど大きい重い荷物を持っている方
- 特急列車で快適性を上げたい方
→特急北斗・すずらん・とかち・おおぞら号の指定席、自由席を利用
このような使い分けがいいかと思います。
もちろん快速エアポートのUシートも「ANAきた北海道フリーパス」の指定席利用回数で利用することが出来ます。
6.まとめ
今回は「ANAきた北海道フリーパス」の詳しい使い方と概要。さらに実際に使ってきての内容を詳しくご紹介しました。
北海道に旅行の際は、車での移動も便利ですがJRを利用しての移動もフリーパスがあることでかなり良い選択になるかと思います。
使い方によっては、オトクさが増す良いフリーパスだと思うので、是非北海道へ遊びに行った際には「ANAきた北海道フリーパス」を活用して「北の大地」を楽しんで頂きたいと思います。