1.あいの風とやま鉄道とは
あいの風とやま鉄道とは、北陸新幹線開業時に誕生した、「第三セクター鉄道」です。
北陸新幹線開業前まで、JR西日本「北陸本線」として運行をしていました。
※「第三セクター鉄道」とは
第三セクター鉄道とは、
国や地方公共団体が経営する「第一セクター」
と
民間企業が経営する「第二セクター」
が共同で出資して作られた法人のことを言います。
他の第三セクターの例
・札幌ドーム
・宇都宮ライトレール
・松山空港ビル
など、鉄道に限らず各県第三セクター企業は多数あります。
2.あいの風とやま鉄道の概要
路線・運行区間
路線名:あいの風とやま鉄道線
運行区間:市振(新潟県糸魚川市)ー倶利伽羅(石川県津幡町)
営業キロ:100.1km
運行形態
①泊ー金沢
②泊ー富山・高岡
③富山ー金沢
④富山ー高岡
⑤黒部ー金沢(朝夕に設定)
⑥黒部ー富山(朝夕に設定)
⑦糸魚川ー金沢(朝夕に1往復設定)
路線の特徴
旧JR北陸本線の線形を活かして、速達輸送と沿線地域の足として活躍中。
運行本数も毎時2〜3本の運転があり、そこそこ充実しています。
また、駅の発車メロディー、列車接近メロディーはあいの風とやま鉄道独自のものであり、地域に由来する音楽を採用しています。
主な区間の運賃
・富山ー高岡:大人390円
・富山ー魚津:大人600円
・高岡ー魚津:大人920円
・泊ー富山:大人1020円
・富山ー金沢:大人1290円
3.あいの風とやま鉄道の魅力
①市振ー魚津
運行上の重要点「泊」
市振ー魚津間は、途中の「泊」で系統分断されています。
運行上の拠点は「泊」ということがわかります。
市振ー泊間は、「えちごトキめき鉄道」の車両が糸魚川方面から直接乗り入れをして行きます。
朝には、糸魚川始発金沢行が、
夜には、金沢始発糸魚川行が、
それぞれ泊駅を超えて運行しています。
泊を基準に運行本数をみると、
糸魚川方面は1時間〜1時間30分に1本。
富山方面は、1時間に2本。ラッシュ時は3本運転される時間もあります。
また泊駅では、列車の縦列停車を行う珍しい駅です。
生地駅の「美味しい水」
泊ー魚津間の途中にある「生地(いくじ)」
この駅の前には、湧水があります。
「日本名水百選」にも選ばれている「黒部川扇状地湧水群」の水です。
かなり綺麗な水で飲料用としても飲むことが出来ます。
②魚津ー富山
あい鉄乗降客数第3位の「魚津」
魚津駅はあいの風とやま鉄道の中でも比較的規模の大きい駅です。
乗降客数もあいの風とやま鉄道線内では、「富山」「高岡」に次ぐ第3位です。
駅前にはビジネスホテルや飲食店もあり、観光で来ても困ることはありません。
また、生地駅でもご紹介した立山連峰から湧き出た「うまい水」があります。
夏でも冷たく美味しいのが特徴です。
隣には、「富山地方鉄道 新魚津駅」も隣接しています。
駅前施設充実の「滑川」
滑川は、滑川市の中心駅です。
駅から徒歩8分の所には、「ほたるいかミュージアム」「道の駅ウェーブパークなめりかわ」があります。
さらに駅徒歩5分の所には、
「滑川市民交流プラザ」があります。
ここには、「あいらぶ湯」というスパ施設や、展望台があるとても豪華な施設です。
鉄道旅や滑川に立ち寄った際に是非訪れて欲しい施設です。
③富山ー高岡
富山の中心駅「富山駅」
言わずと知れた、富山市の大ターミナルです。
北陸新幹線を筆頭に、あいの風とやま鉄道、富山地方鉄道、路面電車、バス等が一同に発着する駅です。
駅前には、「富山マルート」「マリエとやま」と言った商業施設が充実しており、お土産の購入には困りません。
路面電車で市内観光が出来るのも魅力的です。
癖になる接近メロディ「小杉・越中大門」
「イミズムズムズ」という曲をご存知でしょうか?
1度聞けば、どこかで聞いたことあるような、ないようような…そんな曲です。
YouTubeでも接近メロディ、原曲が公開されていますので、気になるから是非観てみてください。
④高岡ー倶利伽羅(ー金沢)
富山第二位のターミナル「高岡」
県内2番目の規模を誇る「高岡市」
そんな高岡市の中心駅である「高岡駅」には、あいの風とやま鉄道の他に、「JR氷見線」「JR城端線」が乗り入れています。
この両線には、土休日限定で「ベル・モンターニュ・エ・メール~べるもんた~」が運行されています。
※尚、現在は列車の定期検査の為10月27日まで運休中です。
JR西日本の観光列車だけあり、窓が大きく景色が見やすかったり、車内で地域の特産品が食べられるのも特徴です。
是非、運行が再開されたら乗ってみたい観光列車ですね!
運行上重要駅「倶利伽羅駅」
倶利伽羅駅は、石川県河北郡津幡町にある駅です。
もう富山県ではありませんが、ここが「あいの風とやま鉄道」と「IRいしかわ鉄道」の境界の駅になっています。
付近は民家しかなく、特に観光地があるという訳ではないのですが、重要な駅になっています。
4.あいの風とやま鉄道のお得なきっぷ
①1日フリーきっぷ
価格:大人1500円/小児750円
利用可能日:土日祝・特定期間(GW・お盆期間・年末年始)
発売箇所:あいの風とやま鉄道有人駅/スマートフォンアプリ「my route(利用日当日のみ購入可能)」
利用可能区間:あいの風とやま鉄道全線(石動〜越中宮崎間)
有効期間:1日間
特典
①富山県美術館、富山県水墨美術館、立山博物館、高志の国文学館
→観覧料が団体料金
②富山県民会館分館→観覧料が1割引
③富岩水上ライン→乗船券が1割引
④マルート、とやマルシェ、マリエとやま(引換場所:マルート1階インフォメーション)
→1000円以上の買い物で使える「200円割引券」の贈呈
④県内プロスポーツチームの観戦チケットの割引
→富山GRNサンバーバーズ/カターレ富山/KUROBEアクアフェアリーズ/富山グラウジーズ
②とやま1日乗り放題きっぷ(中央エリア)
価格:大人1000円/小児500円
利用可能日:土日祝
発売箇所
・あいの風とやま鉄道駅窓口(高岡・越中大門・小杉・呉羽・富山)
・新高岡駅加越能バス チケットセンター
・スマートフォンアプリ「my route(マイルート)」
利用可能区間
あいの風とやま鉄道:高岡〜富山
万葉線:全線
富山地方鉄道:富山港線・市内軌道線
射水市コミュニティバス:⑦番線・⑰番線
べいぐるん
加越能バス:高岡駅〜新高岡駅間
有効期間:1日間
特典
①各施設の観覧料が団体料金
富山市佐藤記念美術館
富山市郷土博物館
富山市ガラス美術館
北前船廻船問屋森家
高志の国文学館
富山県美術館
富山県水墨美術館
旧馬場家住宅
高岡御車山会館
高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー(高岡市美術館内)
②帆船海王丸
観覧料が団体料金
③新湊観光船
乗船料が団体料金
③北陸おでかけtabiwaパス
価格:大人2450円/小児980円
利用可能日:土日祝
発売箇所:tabiwa(JR西日本のwebサイト)
利用可能区間
福井・石川エリア
・JR北陸本線:敦賀〜金沢
・JR小浜線:敦賀〜青郷
JR越美北線:全線(越前花堂〜九頭竜湖)
JR七尾線:全線(津幡〜七尾)
のと鉄道:七尾〜和倉温泉
IRいしかわ鉄道:全線(金沢〜倶利伽羅)
富山エリア
あいの風とやま鉄道全線:全線(倶利伽羅〜越中宮崎)
JR氷見線:全線(高岡〜氷見)
JR城端線:全線(高岡〜城端)
JR高山本線:富山〜猪谷
糸魚川エリア
えちごトキめき鉄道:日本海ひすいライン(越中宮崎〜直江津)
JR大糸線:糸魚川〜中土
有効期間:1日間
5.あいの風とやま鉄道を応援しよう
あいの風とやま鉄道を応援することが出来ます。
その名も「あいの風とやま鉄道ファンクラブ」です。
個人の方は、1口1000円であいの風とやま鉄道を応援することが出来ます。
あいの風とやま鉄道からの特典が様々あります。
詳しくは、こちらの公式ホームページからご確認下さい。
https://ainokaze.co.jp/fanclub
6.まとめ
富山県の魅力を鉄道から感じる
北陸新幹線が金沢延伸開業から約8年が経ちました。
来春には、北陸新幹線が福井県敦賀駅まで延伸開業することになっています。
JRから経営分離された旧北陸本線も各県が積極的にブラッシュアップを勧めています。
その中でも今回は、魅力あふれる「あいの風とやま鉄道」をご紹介しました。
お得なきっぷが様々用意されており、各施設の優待があったりと真の富山県の姿を発見するよい機会だと思います。
青春18きっぷでは利用できない路線ですが、ぜひ北陸新幹線やお得なきっぷを活用して訪れてみてはいかがでしょうか。