皆さん、東海道新幹線を利用することはありますか?
東京〜新大阪を結ぶ東海道新幹線は、途中「横浜・静岡・浜松・名古屋・京都」といった政令指定都市を通るので利用者も年間を通して多いのが特徴です。
ゴールデンウィーク、お盆、年末年始の帰省などで新幹線を使う機会があると思います。
「頻繁には乗らないけど、年に1回は乗るかな」って言う人もいると思います。
そんなに東海道新幹線に乗らない人でもこの「スマートEX」の会員になっておけば、
- みどりの窓口等に並ぶことなく
- 自宅で新幹線の予約が出来て
- 持っているSuicaなどのICカードで乗車できて
- 早特などのお得な商品もある
大変便利でお得なサービスです。
今回はそんな「スマートEX」について詳しく解説して行きます。
1.スマートEXとは
「スマートEX」は、JR東海が運営する新幹線の乗車券・特急券をインターネットで予約できるサービスです。
無料で会員登録を行うことができて、アプリで素早く新幹線の予約ができて、さらに「スマートEX」の早割商品を予約ができるメリットもあります。
全国の新幹線全てが予約できる訳ではなく、予約できる新幹線の路線と区間が限られているのが特徴です。
予約できる新幹線と区間は以下のとおりです。
- 東海道新幹線:東京〜新大阪
- 山陽新幹線:新大阪〜博多
- 九州新幹線:博多〜鹿児島中央
予約できない新幹線
- 北海道新幹線
- 東北新幹線
- 秋田新幹線
- 山形新幹線
- 上越新幹線
- 北陸新幹線
- 西九州新幹線
「東海道新幹線」に特化しつつ、乗り入れを行っている「山陽新幹線」、山陽新幹線に乗り入れを行っている「九州新幹線」の予約ができるサービスになっています。
2.EX予約の違い
「スマートEX」の類似サービスとして「EX予約」が挙げられます。
年会費の有無や割引額の違い等がありますの簡単にまとめてみました。
スマートEX
- 年会費無料
- 新幹線の指定席が通年200円引き
- 年に数回、新幹線に乗る人向け(ライトユーザー向け)
- 持っているクレジットカードを登録して決済ができる
EX予約
- 年会費1100円
- 新幹線の指定席が490円引き
- EX予約専用のICカードで乗車
- 特定のクレジットカードで入会手続きを行う
というような違いがあります。
東海道新幹線を年間何十往復しない限り、「スマートEX」の会員のみで事足りると思います。
このように比較すると
帰省や年に数回の旅行でのライトユーザー→「スマートEX」
会社の出張や頻繁に利用するヘビーユーザー→「EX予約」
と棲み分けを行うこともできます。
他に個人的に感じた違いとして
- EX予約には「e特急券」がある
- 早特商品の除外日は「EX予約」の方が少ない
EX予約には「e特急券」がある
→スマートEXの商品は、全て「乗車券+新幹線特急券」がセットになっている商品しか発売をしていません。
EX予約では、会員価格の「e特急券」が発売されており、乗車券を新幹線とは別の区間で購入している場合に有効です。
例えば、
東海道新幹線区間外からの乗車(八王子・大宮・千葉)などからの乗車券と組み合わせることができるので、スマートEX+東海道新幹線発駅までの乗車券に比べて安くなる傾向にあります。
ここでは、大宮〜新大阪での利用で比較していきます。
①スマートEX
「スマートEX利用」・大宮〜東京間は「Suica利用」
大宮〜東京:片道571円
東京〜新大阪:「スマートEX」指定席利用→片道14520円
合計:15091円
②EX予約
大宮〜新大阪までの乗車券+「東京〜新大阪間」のe特急券
乗車券:片道9460円
e特急券(東京〜新大阪):5320円
合計:14780円
このように比較すると「311円」で大差はありませんが頻繁に利用する方にとっては「EX予約」が後々効いてくるのかもしれませんね。
早特商品の除外日は「EX予約」の方が少ない
「EX予約」は「スマートEX」に比べて、早特商品の除外日も少ないのが特徴です。
比較的利用し易い、「EXこだまグリーン早特3」で比較すると、
「スマートEX」では
- 4/28〜5/7までの10日間
- 8/9〜8/20までの12日間
- 12/28〜1/8までの12日間
の計34日間が除外日となっています。
一方の「EX予約」では
- 4/28〜5/7までの10日間
- 8/9〜8/16までの8日間
- 8/19〜8/20までの2日間
- 12/28〜1/8までの12日間
の計32日間が除外日になっています。
たった2日間の違いですが、このお盆の時期2日間の間に予約する方もいらっしゃると思うので、大きな違いだと感じます。
3.スマートEXの強み(実例でご紹介)
スマートEXは、事前に会員登録が必要です。
しかし、年会費無料・一回登録してしまえば何度でも使えるというのは魅力だと感じます。
大抵の人は、「年末年始しか使わないから」「利用頻度が高くないから」「面倒くさい」等の理由で、登録をしないと思います。
実際に私が利用してて本当に良かったなと感じたことを実例を交えてご紹介します。
輸送障害時、遅れている列車への変更が可能・スマホで完結
「予定の時間通りに駅に来たものの、新幹線が大幅に遅れていて予約した新幹線来ない!」
最近の東海道新幹線では、「自然災害・沿線火災・停電」等の輸送障害で大きく遅れることが多いです。
特に、2023年のお盆の8/15〜8/17の3日間に渡って「台風7号接近に伴う計画運休」の影響で大幅にダイヤが乱れたことは記憶に新しいと思います。
私も過去に2回ほど、東海道新幹線が大幅に遅れていた場面に遭遇しました。
最近遭遇したものであれば、「2023年10月23日」です。
当日は、事前にスマートEXで新大阪→東京間の「EXこだまグリーン早特3」を予約していました。
しかし乗車日の午前中に「三河安城〜豊橋間の沿線火災」の影響で東海道新幹線は「約2時間ほどのダイヤ乱れ」になっていました。
旅行の帰りだったので、帰路は急いではいませんでした。
しかし翌日から仕事ということもあり、なるべく早く帰りたいという気持ちもありました。
スマートEXのアプリを開くと「輸送障害の特例で同じ金額で列車の変更が可能」になっていました。
(※通常EXこだまグリーン早特3を乗車日当日に違う列車に変更する場合、早特商品は販売を終えているため通常のスマートEX商品の変更になります。)
それも、予約した後の列車だけでなく、時刻上では新大阪駅を発車している「遅れている新幹線」にも変更が可能でした。
通常、遅れている新幹線等への変更は、駅のみどりの窓口等でも対応していただけるが微妙な部分であり、輸送障害時には列車の変更・払戻しで窓口大混雑は必須です。
私自身、このような輸送障害時に「スマートEX」を利用したのは初めてでしたが、
- 柔軟な他の列車への変更
- 差額なしで遅れて運行している列車への変更
- みどりの窓口に行かなくてもスマホで完結
様々なメリットがあると感じました。
このような体験があり、今後も東海道新幹線を利用する際は積極的に「スマートEX」を利用していこうと思います。
4.スマートEXの登録方法・予約方法
3の内容を踏まえて、スマートEXはかなり便利だと感じた方もいらっしゃるかと思います。
ここからは、スマートEXへの会員登録の方法や予約方法をご紹介して行きます。
必要なもの(必須)
- スマートフォンorパソコン
- クレジットカード(一部のデビットカードでも可能)
- メールアドレス
(必須ではないもの)
- 交通系ICカード
→ICカードを持っていない場合は、駅の券売機できっぷでの受け取りが可能 - 「スマートEX」のアプリ(※スマホはあると便利)
スマートEXの会員登録
スマートEXの公式サイトで詳しく、わかりやすく記載されているので、こちらを見ながら登録することをおすすめします。
スマートEXの登録についてはこちらから↓
https://smart-ex.jp/beginner/entry/sp/
スマートEXで新幹線の予約方法
こちらもスマートEXの公式サイトで詳しく、わかりやすく記載されているので、こちらを見ながら登録することをおすすめします。
スマートEXでの予約についてはこちらから↓
https://smart-ex.jp/reservation/reserve_smart/sp/
5.スマートEXのお得な商品
ここからは、「スマートEX」で発売されているお得な商品(早特商品)をご紹介して行きます。
様々な商品があって、利用用途によって予約する商品が変わってきます。
早めの予約でのぞみの普通車を安く乗りたい方
まず始めに、のぞみの普通車に安く乗る方法についてです。
このような方には、
「EX早特28ワイド」→28日前までの予約
「EX早特21ワイド」→21日前までの予約
がおすすめです。
この商品は、「のぞみ号の普通車指定席」が通常よりも安く乗車できるお得な商品です。
通常ののぞみ号よりも1500円〜2500円ほど安く乗れるのが特徴です。
「EX早特28ワイド」は列車の変更が出来ません。
急な変更などある場合は「EX早特21ワイド」がおすすめです。
のぞみ・ひかりのグリーン車を安く乗りたい方
次に、「のぞみ・ひかりのグリーン車で快適に行きたい」という方におすすめなのが「EXグリーン早特3ワイド」です。
乗車日の3日前までの予約で、「のぞみ・ひかり」のグリーン車が通常よりも安く乗れるのか特徴です。
乗車日3日前までの発売なので、旅行や出張が1週間ぐらい前に決まっても、空きがあれば購入できるのがメリットです。
価格は、
東京〜名古屋で13050円
東京〜新大阪で15940円
と、通常よりも1900円〜3700円ほど安くなっています。
複数人で土日にのぞみに安く乗りたい方
家族や友人で土日に旅行する方にとっては、「EXのぞみファミリー早特3」がおすすめです。
この商品は、
- 土日祝の「のぞみ号」のみ
- 2人以上での利用
- 乗車日3日前までの予約
の3点が条件になります。
普通車指定席だけでなく、グリーン車指定席の設定もあるのが大きな特徴です。
価格は、
- 東京〜名古屋で1人9950円
- 東京〜新大阪で1人12570円
と、1350円〜2150円ほど安くなっています。
「EXのぞみファミリー早特3」についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
複数人でこだまに格安で乗りたい方
「EXのぞみファミリー早特3」よりも安く新幹線に乗りたい!という方におすすめなのが、「EXこだまファミリー早特3」です。
乗車日3日前までの予約で、こだま号の普通車指定席が格安で乗れるお得な商品です。
「EXこだまファミリー早特3」は、「EXのぞみファミリー早特3」と同じように「2名以上での予約」が必須になっています。
また、東京〜名古屋・新大阪といった主要区間だけでなく、「小田原・熱海・三島」の関東からも日帰り旅行できる区間も対象になっています。
価格は、
- 東京〜名古屋で1人8050円
- 東京〜新大阪で1人10080円
とかなりの安さでこだま号を利用できるが特徴です。
こだまのグリーン車に格安で乗りたい方
こだま号のグリーン車に乗ってゆっくり移動したい!という方におすすめなのが「EXこだまグリーン早特3」です。
乗車日3日前までの予約で、こだま号のグリーン車にお得な料金で乗れます。
設定区間は、東京⇔静岡・名古屋・新大阪等のほぼ全ての区間で設定されており、柔軟に区間を選べるのは良いポイントです。
価格も、
- 東京〜名古屋で9170円
- 東京〜新大阪で11410円
と、通常の「のぞみ号の自由席や指定席より安い金額」で利用できます。
「EXこだまグリーン早特3」の詳しい内容はこちらから↓
6.まとめ
スマートEXは、東海道新幹線・山陽新幹線・九州新幹線に特化した予約サービスということが分かったかと思います。
会員登録は無料で、お得な商品の購入が出来たり、新幹線のダイヤが乱れても柔軟に予約の変更がスマホでできたりと様々なメリットがあると感じるサービスです。
普段は駅のみどりの窓口で新幹線のきっぷを購入していた方も、今度の年末年始からスマートEXに切り替えて見るのはいかがでしょうか?
年末年始の各新幹線駅の混雑は計り知れないものがあります。
交通系ICカードを紐づけて、スマートに利用してみてください。