【2026年版】都区内パス完全ガイド|東京23区のJR線が1日870円で乗り放題
「今日は東京23区内をJRであちこち回りたいけれど、1回ごとにきっぷを買うのは面倒」「何回乗り降りするか分からないから、運賃の合計が心配」と思ったことはありませんか。
そんな日に便利なのが、JR東日本が発売している「都区内パス」です。東京23区内のJR線の普通列車・快速列車(普通車自由席)が、1日乗り降り自由になります。大人870円・小児430円で、土休日だけでなく平日にも使える(利用制限期間なし)のが特長です。
この記事では、JR東日本の公式情報をもとに、都区内パスの料金・フリーエリア・利用できる列車・買い方・乗り越し精算・払戻しまでを、はじめて使う方にも分かるようにまとめました。東京フリーきっぷやのんびりホリデーSuicaパスなど、ほかのきっぷとの違いも比べています。
1. 都区内パスとは
都区内パスは、有効期間が1日間の、東京23区内向けのフリーきっぷです。フリーエリア内なら、JR線の普通列車・快速列車の普通車自由席が、何回でも乗り降り自由になります。
- 乗れる範囲:東京23区内のJR線(普通・快速の普通車自由席)
- 利用できる日:通年(土休日に限らず、平日も利用できます)
- きっぷの形:紙のきっぷのほか、Suica・モバイルSuicaでも利用できます
- 乗れないもの:新幹線は利用できません。特急やグリーン車は、別に特急券・グリーン券等が必要です
都心の複数の駅を、JRで何度も乗り降りする日。1日のJR運賃の合計が870円を超えそうなら、元が取れる目安になります。東京23区の外から来る場合は、フリーエリアの入口駅までの運賃もあわせて考えましょう(6章・10章)。
こんな人におすすめ
| おすすめできる人 | 理由 |
|---|---|
| 都内のJR線で、複数の観光地・用事を回る人 | 山手線・中央線・京浜東北線・総武線など、都内のJR線が1枚で乗り降り自由になります |
| 平日に都内を回りたい人 | 休日用のきっぷと違い、利用制限期間がありません。通年で使えます |
| モバイルSuicaで当日にさっと買いたい人 | アプリで購入でき、フリーエリアの外から乗っても、そのまま改札に入れます(6章・7章) |
2. きっぷ概要
| 有効期間 | 1日間 |
|---|---|
| 発売期間 | 通年 |
| 利用期間 | 通年(利用制限期間なし) |
| 発売額 | 大人870円/小児430円 (モバイルSuicaは大人のみ) |
| フリーエリア | 東京23区内のJR線(4章) |
| 利用できる列車 | 普通列車・快速列車の普通車自由席 |
| 新幹線 | ✕(利用できません) |
| 特急・グリーン車 | ▲(別に特急券・グリーン券等が必要) |
| きっぷの形 | 紙のきっぷ/Suica/モバイルSuica |
| 主な発売箇所 | モバイルSuicaアプリ、フリーエリア内の主な駅の指定席券売機等、主な旅行会社 |
※みどりの窓口での発売はありません。詳しくは7章をご覧ください。
3. 発売額
| 券種 | 発売額 | 備考 |
|---|---|---|
| 大人 | 870円 | モバイルSuicaは大人のみ |
| 小児 | 430円 | モバイルSuicaでは購入できません |
- Suica・モバイルSuicaで利用する場合、Suica1枚につき1人分のみ購入できます
- 特急券・グリーン券・指定席券等は、別料金です
- 列車の運行不能・遅延による払戻しはありません(9章)
4. フリーエリア
フリーエリアは、東京23区内のJR線です。山手線の全駅をはじめ、中央線・京浜東北線・総武線・常磐線・京葉線・埼京線などの都内の区間が含まれます。

方面別の主な駅
- 山手線:全駅(東京、上野、秋葉原、新宿、渋谷、池袋、品川など)
- 京浜東北線:北は赤羽、南は蒲田まで(王子、上野、秋葉原、東京、品川、大井町、大森など)
- 中央線:東京から西荻窪まで(御茶ノ水、新宿、中野、高円寺、荻窪など)
- 総武線:錦糸町、新小岩、小岩まで
- 常磐線:南千住、北千住、金町まで
- 京葉線:八丁堀、越中島、潮見、新木場、葛西臨海公園まで
- 埼京線・赤羽線:池袋、板橋、十条、赤羽、北赤羽、浮間舟渡まで
- 宇都宮線・高崎線(尾久経由):赤羽、尾久、上野(赤羽〜上野は、尾久経由と田端経由で経路が分かれます)
- 横須賀線・湘南新宿ライン:品川〜西大井〜大崎(西大井は、このルート上の駅です)
- エリアの南の入口は蒲田です。横浜方面から来る場合、川崎〜蒲田の区間はエリア外になります
- 東京ディズニーリゾートの最寄りの舞浜駅は、東京23区の外にあるため、フリーエリア外です(京葉線は、葛西臨海公園・新木場まで)
- エリア外の駅は、近くに見えても対象外です。乗る前に、JR東日本の公式フリーエリア図で確認しましょう
都区内パスの対象は、JR線だけです。東京メトロ・都営地下鉄・都バスなどは含まれません。地下鉄やバスもあわせて使いたい日は、東京フリーきっぷが選択肢になります(10章)。
5. 利用できる列車・座席
基本は、普通列車と快速列車の普通車自由席です。区分ごとの扱いは次のとおりです。
| 区分 | 都区内パス |
|---|---|
| 普通列車・快速列車の普通車自由席 | 〇 |
| 普通列車・快速列車の指定席 | ▲ |
| 普通列車のグリーン車 | ▲ |
| 在来線の特急列車・急行列車 | ▲ |
| 新幹線(すべて) | ✕ |
| BRT | ✕ |
〇=利用できます ▲=運賃のみ有効です(別に特急券・グリーン券・指定席券等が必要) ✕=利用できません
※在来線の特急・急行は、座席の種類(自由席・指定席・グリーン車・寝台など)を問わず、運賃のみ有効(▲)です。
同じ東京23区内でも、新幹線の区間(東京〜上野など)は利用できません。新幹線にも乗れる首都圏のきっぷを探している方は、休日おでかけパスが選択肢になります。くわしくは、のんびりホリデーSuicaパス・休日おでかけパス完全ガイドをご覧ください。
6. 利用条件・注意事項
基本ルール
| 乗り降り自由な範囲 | フリーエリア内のJR線の普通列車・快速列車の普通車自由席 |
|---|---|
| 特急列車 | 別に特急券等が必要です |
| 普通列車のグリーン車 | 別にグリーン券等が必要です |
| 新幹線 | 利用できません |
| 有効日 | 券面に記載された1日間に限り有効です。ご利用日当日に限り有効で、0時を過ぎた場合は最終電車まで有効です(終夜運転等を行う場合も、通常ダイヤの最終列車まで) |
フリーエリア外へ乗り越したときの精算
Suica・モバイルSuicaに搭載した都区内パスなら、フリーエリアの外へ乗り越した場合や、外から乗車した場合の運賃を、改札機にタッチするだけで精算できます。精算額は、都区内パスが入ったSuicaのチャージ残額から、IC運賃(1円単位)・最短経路で引き落とされます。
- JR東日本の案内では、紙のきっぷで横浜から都区内パスを使う場合、フリーエリアの入口の蒲田で一度改札を出て、きっぷを買う必要がありました
- モバイルSuicaの都区内パスなら、蒲田で降りる必要はありません。東京駅などで改札にタッチすると、横浜〜蒲田の区間がチャージ残額から精算されます
- 残額が足りないと精算できないため、フリーエリア外へ出る予定があるときは、あらかじめチャージしておくと安心です
7. 購入方法
| モバイルSuicaアプリ | ご利用日当日のみ購入できます(前売りはありません)。フリーエリアの外にいても購入できます。アプリのダウンロード・利用にかかる通信料は、利用者の負担です |
|---|---|
| 指定席券売機等 | フリーエリア内のJR東日本の主な駅。みどりの窓口では発売していません |
| 主な旅行会社 | フリーエリアを着地に含む旅行商品と同時に購入する場合に限り、購入できます |
※一部、取り扱いのない箇所があります。
※定期券情報を搭載できるSuica付きビューカードや、Suica付き学生証では、指定席券売機で都区内パスを購入できません。
モバイルSuicaアプリで買えば、駅の券売機に寄る必要がありません。フリーエリア外から乗る場合も、そのまま入場できます。購入手順の画面は、JR東日本の公式ページでご確認ください。
8. 利用できる日
都区内パスは通年で発売されていて、利用制限期間(使えない日)もありません。土休日だけでなく、平日にも利用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売期間 | 通年 |
| 利用期間 | 通年 |
| 利用制限期間 | なし |
のんびりホリデーSuicaパスや休日おでかけパスは土休日などに限られるので、平日に使えることが、都区内パスの大きな違いです。
9. 変更・払戻し
| 有効期間開始日の変更 | 有効期間内で未使用の場合に限り、発売箇所のみどりの窓口で1回。 モバイルSuicaでの利用は、変更できません |
|---|---|
| 払戻し | 有効期間内で未使用に限り、発売箇所のみどりの窓口で取り扱い(手数料220円)。 モバイルSuicaは、未使用で有効日の23時45分まで、アプリ内で払戻し可能(手数料220円) |
| 運行不能・遅延時の払戻し | 列車の運行不能および遅延による払戻しはできません |
10. 他の首都圏のきっぷとの違い
行く範囲や使う乗りものによって、お得なきっぷは変わります。JR東日本の首都圏向けの主なきっぷを比べてみましょう。
| きっぷ | 発売額 | 乗れる範囲 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 都区内パス | 大人870円 小児430円 | 東京23区内のJR線 | 通年利用できる |
| モノレール&都区内パス | 大人1,450円 | 東京23区内のJR線+東京モノレール全線 | 土休日など。モバイルSuicaのみで発売 |
| 東京フリーきっぷ | 大人1,720円 小児860円 | 東京23区内のJR線+東京メトロ・都営地下鉄・日暮里・舎人ライナー・都電・都バス | 通年利用できる。地下鉄・バスも使いたい日向け |
| のんびりホリデー Suicaパス | 大人2,850円 小児1,420円 | 首都圏の広いフリーエリアのJR線+りんかい線+東京モノレール | 土休日など。新幹線は不可 |
| 休日おでかけパス | 大人2,950円 小児1,470円 | 同上+新幹線(東京〜小山、大宮〜本庄早稲田。東海道新幹線を除く) | 土休日など。新幹線は特急券が別に必要 |
| ヨコハマ・みなとみらいパス | 大人560円 小児280円 | 京浜東北・根岸線(横浜〜新杉田)+みなとみらい線 | 横浜の中心部だけを巡る日向け |
どれを選ぶ?目安
- 東京23区内をJRで巡る日 → 都区内パス(通年、870円)
- 東京モノレールにも乗る日 → モノレール&都区内パス(土休日などに限る)
- 地下鉄や都バスも乗り継ぐ日 → 東京フリーきっぷ
- 湘南・房総・多摩・北関東まで足をのばす休日 → のんびりホリデーSuicaパス・休日おでかけパス
都区内パスが元を取れるかは、その日のJRの運賃の合計が870円を超えるかが目安です。東京23区は地下鉄も発達しているので、JRだけで回れるか、乗り換えの手間はどうかもあわせて考えると、選びやすくなります。
11. おすすめモデルルート
ここで紹介するのは、フリーエリアの路線をもとにした、路線の組み合わせ例(コース案)です。実際に乗車した行程ではなく、乗り継ぎ時間や所要時間は掲載していません。列車の本数や乗り換え時間は、事前に時刻表で確認して計画を立てましょう。
| コース | ルート | ポイント |
|---|---|---|
| ①山手線ぐるりコース | 東京→(山手線)→上野→池袋→新宿→渋谷→品川→東京 | 山手線の全駅がフリーエリア。気になる駅で何度でも途中下車できる |
| ②中央線コース | 東京→御茶ノ水→新宿→中野→高円寺→荻窪→西荻窪 | 西荻窪が、中央線のフリーエリアの西の端 |
| ③京浜東北線コース | 赤羽→王子→上野→東京→品川→大井町→蒲田 | 赤羽〜蒲田が、京浜東北線のフリーエリア。南北に長く乗れる |
| ④湾岸コース | 東京→八丁堀→潮見→葛西臨海公園→新木場 | 京葉線のフリーエリアは新木場・葛西臨海公園まで。舞浜は対象外 |
| ⑤総武線・下町コース | 秋葉原→錦糸町→新小岩→小岩 | 小岩が、総武線のフリーエリアの東の端 |
12. よくある質問(FAQ)
Q. 都区内パスは、平日でも使えますか?
A. 使えます。都区内パスは通年で利用でき、利用制限期間もありません。
Q. 都区内パスで、どこまで乗れますか?
A. 東京23区内のJR線の普通列車・快速列車の普通車自由席が乗り降り自由です。エリアの端は、北が赤羽、南が蒲田などです(4章)。
Q. 地下鉄やバスにも乗れますか?
A. 乗れません。都区内パスの対象はJR線だけです。地下鉄・都バスも使いたい場合は、東京フリーきっぷがあります。
Q. 特急列車に乗れますか?
A. 別に特急券等を買えば乗れます。きっぷでカバーされるのは運賃の部分だけです。
Q. グリーン車に乗れますか?
A. 普通列車のグリーン車は、別にグリーン券等を買えば乗れます。
Q. 新幹線に乗れますか?
A. 乗れません。東京23区内の区間でも、新幹線は対象外です。
Q. フリーエリア外から乗って、エリア内で降りることはできますか?
A. できます。Suica・モバイルSuicaに搭載した都区内パスなら、エリア外の区間の運賃は、改札にタッチするだけでチャージ残額からIC運賃(最短経路)で精算されます。
Q. 子ども用はありますか?
A. 小児用は430円です。ただし、モバイルSuicaでの都区内パスは大人のみで、小児の設定はありません。
Q. 家族や友人と1枚を共有できますか?
A. できません。Suica・モバイルSuicaで利用する場合は、Suica1枚につき1人分のみ購入できます。
Q. 前日までに買っておけますか?
A. モバイルSuicaでの購入は、ご利用日当日のみで、前売りはありません。紙のきっぷは、有効期間内で未使用の場合に限り、発売箇所のみどりの窓口で有効期間開始日を1回変更できます。
Q. みどりの窓口で買えますか?
A. 買えません。モバイルSuicaアプリ、指定席券売機等、主な旅行会社(フリーエリアを着地に含む旅行商品と同時の場合)で購入します。
Q. 払戻しはできますか?
A. 有効期間内で未使用に限り、手数料220円で払戻しできます。モバイルSuicaは、有効日の23時45分まで、アプリ内で払戻しできます。列車の運行不能・遅延による払戻しはありません。
13. まとめ
都区内パスは、東京23区内のJR線(普通・快速の普通車自由席)が、通年1日乗り放題になるきっぷです。大人870円・小児430円で、平日にも使えます。新幹線は使えず、特急やグリーン車は別に特急券・グリーン券が必要です。
モバイルSuicaで買えば、フリーエリアの外からでも途中下車せずに入場でき、乗り越し分はチャージ残額から自動で精算されます。JRで都内を何度も乗り降りする日は、まず都区内パスを検討してみてください。地下鉄も使うなら東京フリーきっぷ、休日に郊外や空港まで足をのばすなら、のんびりホリデーSuicaパス・休日おでかけパスが選択肢になります。

